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第10回パテ・クルート世界選手権日本大会決勝2025&シャルキュトリの祭典レポート
投稿日:2025年11月9日
去る10月28日(火)、本年度もフランス大使館のご後援を賜り、日本シャルキュトリ協会は駐日フランス大使公邸において、「パテ・クルート世界選手権 日本大会決勝」を開催いたしました。
本コンクールは、フランスの伝統料理であるパテ・クルートを通じて、同国の食文化の奥深さと職人技の精緻さを日本に広く紹介したいとの志のもと当協会により10年前にスタートしました。
以来、毎年多くの優れた才能を持つシェフがこの舞台に立ち、卓越した技術と創造性を競い合いながら、日仏両国の食文化交流に寄与してまいりました。
これまでに日本からは4名の世界チャンピオンが誕生しており、本大会は今や世界で最も注目を集める地区大会の一つへと成長を遂げております。
節目となる第10回を迎えた本年度より、従来の「アジア大会」から「日本大会」へと名称を改め、より一層の独自性を備えた大会として新たな一歩を踏み出しました。
(撮影:轟あずさ)
今回、フランス本国より審査員長としてご来日したのはパリの名店「ラストル・サン・アポストロフ」オーナーシェフであり、2012年パテ・クルート世界チャンピオンの栄誉に輝くヨハン・ラストル氏。そして、伝統的シャルキュトリ製法の第一人者として知られる、サント=サヴィーヌの「メゾン・ティエリー」オーナーシェフ、クリストフ・ティエリー氏。
さらに、リヨンで開催される世界選手権ファイナルおよび世界各地の地区決勝戦に多大な貢献をされている、タン・エルミタージュの名門ワイナリー「M.・シャプティエ」当主、ミシェル・シャプティエ氏が名誉審査員としてご来臨くださいました。審査はフランス人および日本人著名シェフ各10名に加え、プレス審査員、特別ゲストを含む総勢25名の審査員チームにより、厳正な試食審査が執り行われました。
審査員リスト(PDF)
授賞式の開幕に際し、フィリップ・セトン大使は、パテ・クルートという中世シャンパーニュ=アルデンヌ地方に端を発する伝統料理が、遠く離れた日本の地においてこれほどまでに温かく迎えられ、祝福されている光景に触れるたび、深い感動と驚嘆の念を禁じ得ないと述べられました。さらに、フランス料理の中でもとりわけ高度な技術と芸術性を要するパテ・クルートのコンクールが、新たな才能の発掘と育成の場として大きく寄与していること、そしてこの催しが日本におけるフランス・ガストロノミーの発展において極めて重要な位置を占めていることを高く評価されました。併せて、ファイナリストたちの健闘を称えるとともに、審査員ならびに協賛企業の皆様の多大なるご尽力に対し、深甚なる敬意を表されました。
続いて、当協会クリストフ・ポコ会長より、当コンクールが記念すべき第十回を迎えるに至ったのは、挑戦者の皆様、審査員、協賛企業、運営チーム、そして本大会を温かく支えてくださるすべての方々のご支援とご協力の賜物であるとの感謝の言葉が述べられました。
来賓としてご登壇されたミシェル・シャプティエ氏からは、パテ・クルートがシャルキュトリの中でも特にワインとの調和が重視される料理であることに触れられ、さらに来年が美食家ブリア=サヴァランの没後200年という節目の年にあたることから、フランス料理界が一層の盛り上がりを見せるであろうとの展望が語られました。
また、この日のために歴代パテ・クルート世界チャンピオンが結集しコンクールの運営に貢献されたことも特筆すべきこのコンクールの素晴らしさです。
2012年世界チャンピオンヨハン・ラストル・シェフ、2017年フランス地区を代表して出場し世界チャンピオンに輝いた吉冨力シェフ、2019年世界チャンピオン、塚本治シェフ、2021年世界チャンピオン 福田耕平シェフ、2022年世界チャンピオン塩見龍太郎シェフ、そして昨年2024年世界チャンピオン、真野大貴シェフが舞台で今年のファイナリストたちを激励しました。
審査結果発表前にラストル審査委員長およびティエリー審査委員長が総評として「日本のレベルの高さには目を見張るものがある。日本代表選手が世界決勝をリードしていくことになるだろう」と期待を寄せられました。
フィリップ・セトン大使より開会挨拶
クリストフ・ポコ会長より主催者挨拶
ミシェル・シャプテイエ氏より来賓挨拶
歴代パテ・クルート世界チャンピオン紹介
ヨハン・ラストル審査委員長とクリストフ・ティエリ審査員長より総評
そして本年度の挑戦者52名の中から第一次審査を勝ち抜いた12名のファイナリストによる熱い戦いの審査結果は当協会ポコ会長により発表されました。
ファイナリスト一覧
ブラインドによる厳正な試食審査の結果、12名のファイナリストの中から、上位3位に選ばれた選手は下記の方々です。
1er Prix / 優勝
伊藤 翔 / ドミニク・ブシェ トーキョー
ITO Sho / Dominique Bouchet Tokyo
2ème Prix / 2位
石本 省吾 / フランス料理 ルクール
ISHIMOTO Seigo / French Cuisine Le Coeur
3ème Prix / 3位
小林 嵩明 / 湯本富士屋ホテル
KOBAYASHI Takaaki / Yumoto Fujiya Hotel
優勝、準優勝の両者は12月1日フランス・リヨンにて開催される世界選手権決勝に出場いたします。
授賞式終了後、ジル・ボルド経済公使よりファイナリストの健闘を祝して乾杯のご挨拶をいただき, Mummのシャンパーニュで祝杯をあげました。
優勝者挨拶
乾杯 ジル・ボルド経済公使
1位から3位までの選手に協賛企業様のご協力で下記 各賞の副賞が授与されました。
優勝:
優勝プレートと賞状
ルージエ・ジャパン合同会社より パテ・クルート世界選手権世界大会出場のための東京-フランス往復航空券
M. Chapoutierより Ermitage Le Pavillon Rouge2012
ペルノーリカール・ジャパン株式会社より RSRV Lalou 2008
中尾アルミ製作所より特製フライパン&買い物券
リッツカールトン東京より Heritage restaurant by Kei Kobayashiの食事券
日本シャルキュトリ協会よりフランスシャルキュトリ研修、滞在補助金10万円
2位:
パテ・クルート世界選手権主催者よりパテ・クルート世界選手権世界大会出場のための東京-フランス往復航空券
M. ChapoutierよりHermitage Monier de la Sizeranne Rouge 2020
ペルノーリカール・ジャパン株式会社より Mumm Grand Cordon Rosé
中尾アルミ製作所より特製フライパン&買い物券
モノリスより食事券
日本シャルキュトリ協会よりフランスシャルキュトリ研修、滞在補助金10万円
3位:
M. Chapoutierより Hermitage Chante-Alouette Blanc 2019
ペルノーリカール・ジャパン株式会社より Mumm Grand Cordon
中尾アルミ製作所より特製フライパン&買い物券
ルグドゥノムブションリヨネより食事券
決勝出場者全員には株式会社デニオ総合研究所よりパテ・クルート世界選手権のロゴ入りBRAGARDのコックコートとLouis Tellier-Gobelのパテ・クルート型とPatrick Fontのジュース、ペルノーリカール・ジャパン株式会社よりMummのハーフボトル、中尾アルミ製作所より買い物券が授与されました。
授賞式に続く「シャルキュトリの祭典」では200名を超えるパテ・クルートやシャルキュトリ ファンの皆様にお集まりいただきました。
12名のファイナリストの特設コーナーでは直接選手から会場の皆様に自慢のパテ・クルートが振舞われました。
また審査委員長のクリストフ・ティエリー氏とヨハン・ラストル氏のオリジナルメニューに加え、当協会の理事である日仏のシェフたちが織りなすバラエティ豊かな料理をMummのシャンパーニュ、Chapoutierのワインと共にご堪能いただきました。
10年というこれまでの歩みを振り返るとともに、パテ・クルートという一皿に込められた情熱と技術が、これからも多くの人々の心を動かし、日仏両国の絆をさらに深めていくことを願ってやみません。
(撮影:轟あずさ)
ご後援・ご協賛・ご協力を賜りました下記の企業様、団体様に心より感謝申し上げます。



























在日フランス大使館のSNSにも紹介されました。
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